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【2027年4月施行】永住権が取り消される?改正入管法の全貌と今すぐやるべき3つの実務的防衛策

永住権の取消し
永住権の取消し

こんにちは!長野県長野市にある申請取次行政書士「みかん行政書士事務所」です。


 日本の入管法(出入国管理及び難民認定法)の歴史において、永住者の方々にとって過去最大級のパラダイムシフトとなる法改正が迫っています。2024年6月に成立・公布された改正入管法のうち、永住許可制度の適正化に関する規定の施行日が「2027年(令和9年)4月1日」に決定しました(令和7年政令第340号)。

 これまでは、一度取得すれば(重大な犯罪による退去強制などを除き)一生安泰と言われていた永住資格ですが、2027年4月からは「うっかり」や「知らなかった」では済まされない「永住許可取消制度」へと激変します。

 今回は、既存の永住者の方も含めたすべての在留外国人が、日本で安心して暮らし続けるための「取消リスクの全貌」と「日常生活における具体的防衛策」をプロの視点から徹底解説します。


1. 永住資格が取り消される?新設される「取消事由」の核心

 2027年4月1日以降、入管法第22条の4第1項に新たな取消事由(第8号・第9号)が追加されます。狙われるのは、主に以下の3つの義務違反です。


① 公租公課(税金・社会保険料)の「故意の不払い」

 今回の改正で最も注目されているポイントです。住民税などの税金だけでなく、国民健康保険、後期高齢者医療制度、国民年金の不払いが対象となります。

💡 「故意」の引き金とは?(法務省Q&Aより) 法務省の「永住許可制度の適正化Q&A」によると、単なる「うっかり忘れていた納付遅れ」や、病気、失業、会社の倒産などの「やむを得ない事情による未納」は故意に該当せず、すぐに取り消されることはありません。 しかし、「支払能力があるにもかかわらず、督促を何度も無視して滞納し続ける」といった悪質なケースは、明確に取消しの対象となります。

② 入管法上の「軽微な届出義務違反」

  • 7年に1度の在留カードの更新を忘れていた。

  • 引っ越し(転居)をしたのに、90日以内に役所へ住所変更の届け出をしなかった。

  • 在留カードの常時携帯義務を怠った。

これまでは「過料(罰金のようなもの)」で済んでいたような軽微な義務違反でも、今後は永住取り消しの理由になり得ます。


③ 特定の罪による「拘禁刑(執行猶予を含む)」

 窃盗や傷害など、特定の罪で拘禁刑に処された場合です。「執行猶予がついたから大丈夫」は通用しません。執行猶予判決であっても、永住資格が取り消されるリスクが生じます。


2. 【最重要】新設される「地方自治体との連携(通報制度)」の脅威

 実務上、私たちが最も懸念しているのは、法改正によって入管庁と地方自治体が完全にオンライン等でつながる点です(改正入管法第62条の2)。

 これまで入管庁は、永住者の日々の納税状況をリアルタイムで把握していませんでした。しかし、2027年4月からは、市町村や社会保険事務所の職員が「悪質な滞納だ」と判断した場合、入管庁へ義務不履行者を通報する制度がスタートします。


どのようにして取消手続きが進むのか?

  1. 自治体での補足: 市区町村の窓口で住民税や健康保険料の支払相談をした際、悪質な滞納と判断される。

  2. 入管への通報: 自治体から入管庁へ通報がいく。

  3. データの蓄積と照合: 7年に1度の「在留カード更新」などのタイミングで、蓄積された滞納データと照合される。

  4. 取消手続きの開始: 意見聴取や聴聞(本人の言い分を聴く手続き)を経て、永住が取り消される。


3. 前後の比較で見る「新旧制度のビフォーアフター」

 今回の改正による変更点を表にまとめました。

項目

改正前の制度運用

2027年4月1日以降の新制度

主な取消事由

虚偽申請による取得、住居地未届出(90日以上)等。

故意の公租公課不払い、入管法上の軽微な義務違反(カード常時携帯・更新義務違反等)、特定の罪による拘禁刑。

関係機関との連携

入管庁単独での調査が基本。

地方自治体・社会保険事務所から入管庁への通報制度(法第62条の2)。

不履行へのアプローチ

延滞金加算、財産の差押え等の民事・行政手続。

差押え等に加え、永住資格そのものの取消処分、または他資格への変更。

処分後の在留資格

退去強制、または自主的な在留資格変更申請。

原則として「定住者」や「特定活動」等への職権による在留資格変更を検討。

 万が一、永住資格が取り消されてしまった場合、即座に日本国外へ強制退去(強制送還)となるわけではなく、原則として「定住者」や「特定活動」といった別の在留資格へ、入管庁の職権によって変更される方向で検討されます。しかし、就労制限のない「永住」という最強のステータスを失うデメリットは計り知れません。


4. 日常生活における「実務的防衛策」

 2027年4月の施行に向けて、すべての永住者・永住申請を考えている方が今すぐ行うべき防衛策は以下の3点です。

  • 「口座振替(自動引き落とし)」への切り替え

     税金や国民健康保険料、年金をコンビニ払いにしている方は、今すぐ銀行口座からの自動引き落とし、またはクレジットカード払いに変更してください。「うっかり忘れていた」という未納リスクを物理的にゼロにすることが最大の防衛策です。


  • 支払えない時は絶対に放置せず「役所の窓口へ相談」する

     失業や病気などでどうしても支払いが難しい場合は、絶対に無視してはいけません。必ず期日前に役所や社会保険事務所の窓口へ行き、減免の手続きや分割納付の相談をしてください。「支払う意思があり、誠実に対応している」という記録(エビデンス)を残すことが、法務省の言う「故意ではないやむを得ない事情」の証明になります。


  • 在留カードの期限と住所変更の徹底

     スマホのカレンダーやリマインダーに、在留カードの有効期限(7年)を登録しておきましょう。また、引っ越しをした際は、他の何よりも先に役所へ行き、住民票の移動と在留カードの住所書き換えを済ませてください。


行政書士からのメッセージ

 今回の法改正は、すでに永住権を持っている方にとっても他人事ではありません。「もう永住を取ったから関係ない」と油断していると、数年後のカード更新時に突然、取消手続きの通知が届くという事態になりかねません。

 日本のルールをしっかりと守っていれば恐れる必要はありませんが、これまで以上に「きちんとした管理」が求められるようになります。「自分の過去の納付状況が心配」「未納があるけれどどうすればいい?」など、少しでも不安がある方は、手遅れになる前に申請取次専門の行政書士へお気軽にご相談ください。あなたの安定した日本での暮らしを、プロとして全力で守ります。


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